詰め物が取れた・歯が欠けた
当院では初診の理由は「歯が痛い」がダントツで約4割です。 次に多いのが「歯が欠けた」「詰め物・かぶせ物が取れた」という理由です。 電話の際は、「欠けた」「詰め物とれた」とお伝えいただき、なるべく早めにご来院ください。
詰め物かぶせ物が取れた、歯が欠けたの「リアル」について、院長にプチインタビューしました!
詰め物かぶせ物が取れた、歯が欠けたの「リアル」~目次
「セラミック」がいい理由は、「陶材(とうざい)=菌が付くことが出来ない」
歯が欠ける原因は「歯の崩落」?!
―どうして歯は欠けちゃうんでしょうか?
過度な力が掛かると、欠けます。 詰め物やかぶせ物の中に、知らない間に虫歯が広がり「欠けた」と言って来院される方がいっぱい来ます。 詰め物かぶせ物の中で虫歯が広がると、中は空洞なので力を掛けると「崩落」・・・トンネルや洞窟が崩れるみたいなイメージです。 それも痛みを感じなかったりするので、「虫歯」じゃなくて「歯が欠けた」と主訴で来院する方も結構います。
―(かぶり気味に)まさに自分はそうで、「歯が欠けた」と思って歯医者に行ったら「これ、中をちょっと見てみましょうか」と言われて診たら、詰め物の下が虫歯でした。が!!痛くなかったんです、全然! 「痛くないのに何で虫歯?!?!」 事件があったことを思い出しました、痛くないから厄介です。
厄介ですね。 うちは治療時に細かい写真をいっぱい撮ります・・・「虫歯治療の時」「削ってない状態」「ふたを開けてみた時」「治療中の写真」「1番最後キレイになった時」大体この5つの写真を撮るんですけれど、皆さんビックリされますね。
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―そう変わっていくのを見れば、同じ憂き目にあわないようと思いますよね、でも忘れちゃうんですよね。(汗)自分も忘れていました。
詰め物(銀歯)が取れた!その原因は「○○と○○」
―詰め物を1回詰めたらもうずっとOKと素人は思っています。詰め物が取れちゃうのは「え?なんで?歯医者さんが悪いんじゃないの?」と思います。家電じゃないけれど、耐用年数があるのなら最初から教えてほしいです。
(頷きながら聞いている) ちょっと古いんですけれど、有名な論文の中に一般的に使われる保険のプラスチックや金属の詰め物は「5年」で何か起こっていますよ、というのがあります。 中でずれてしまっていたり、虫歯が再発したり。
―それ、聞いてないです。保険でどうしてダメなの?と思っている人が圧倒的に多いと思います。
金属は、お口の中で「膨張と収縮」を繰り返すんですね。 金属なのであったかくなると広がってきますし、冷たいものは縮みます。 お口の中、熱いものから冷たいものまで入るので、常に「膨張」と「収縮」を繰り返していくと思ってください。
―0度の氷から、100度ではないけどお茶やコーヒーはラーメンスープとか、熱いですよね。確かに過酷な環境・・・。
保険で使う金属(銀歯)やプラスチックは、ノリ(セメント)でくっつけますが、「膨張と収縮」を繰り返しているとどんどんノリがはがれてきちゃいます。
―そういうことなのですね。(目からウロコ)
はがれてくると当然「すき間」が生じるので、その中に菌はドンドン入り込みます。 1回入っちゃうと歯ブラシじゃ絶対に取れず、あとは進んでいくだけです。 プラスチックも「膨張と収縮」を繰り返しますし、さらに唾液を「吸水」してしまい、段差が生じる。 その段差のところに菌が入って、「二次カリエス」になっちゃいます。
―あ、「ニジカリ」というやつですか?「二次カリエス」の略だと教えてもらいました。
カリエスは虫歯で「虫歯の再発」ということです。 ですので、自費の詰め物かぶせ物にする方がうちは多いです。
「セラミック」がいい理由は、「陶材(とうざい)=菌が付くことが出来ない」
―我が家は去年、旦那と娘が詰め物かぶせ物をやり直した際、話を聞いて「じゃあ自費で」となりました。以前はムッチャ高く感じてましたが「将来にわたって長持ち」と聞くと、ケチな私も急に財布のヒモが緩くなり。
(笑)自費だとほとんどが「セラミック」です。 歯科治療用のセラミックは考えて作られたもので、硬さ、膨張と収縮の具合などほぼ歯と同じ性質を持っています。 金属やプラスチックは汚れを引き寄せてしまい、しかも取れないんですよ。 それに対してセラミックは「陶材(とうざい)」、つまりお皿に使われている素材なので、菌が付くことが出来ないんですね。
―確かにお皿は洗えば汚れが落ちますしね。
「菌が付かない」その時点で、虫歯になるリスクは圧倒的に低いと言えます。
―娘が自費のかぶせ物するときに説明をしてもらったのですが、正直納得いかない説明でした。今の説明を聞いていたら安心して選べたと思います。
うちはスタッフ全員、説明が出来ます。 患者さんと歯の写真を一緒に見ながら説明をする時間を、確実に設けています。 安心して治療を受けてもらえる環境としては、すごくいいんじゃないかなと思います。
―説明といえば、先日「入れ歯相談会」したとのことですが、どうでした?
私は、サポーター役です。 実際に話をするのはスタッフです。
―話せるスタッフさんがいるんですね!
トリートメントコーディネーター(TC)という資格を全員持っています。 相談会はTCがメインで説明します、技工士も説明で参加します。 患者さんって、ドクター(歯科医師)と話す時、すごく緊張して、話せなくなっちゃうんですよね。
―そうそう、おじいちゃんおばあちゃんになればなるほどそうですよね。
結構そういう声を患者さんから聞けたので、私は必要になった時に出ていくスタイルでやっています。 高いお金を出して治療してもらう以上、理由を理解して納得して治療してほしいので、説明の手間はいとわないです。 院内のだれでも説明できるので、ドンドン聞いてください。
オマケ:番付表、どうゲットしているのですか?
―最近お相撲どうですか?番付表ってどこでゲットしているんですか?
番付表は、お相撲さんの髪を結う「床山さん」がお友達で、その方にいただいています。 毎場所送っていただいています、ありがとうございます。
―患者さんと「お相撲話」で盛り上がることはあるんですか?
歯医者さんに対する人間味みたいのを感じないのが普通な中で、「相撲が好きだ!」とバンと出ていると、先日来た患者さんは「ちゃんと人間なんだ」と安心してくれてました。 効果は上げてくれている、と思います。
―どういう先生かを知る一助になっていると思います!だから医院のブログで何が一番気になるって、相撲が一番気になります!パーティーに行ってましたよね。
よかったですよ~感動しっぱなしでした。相撲は全然行けてないですが(泣)、また行きます!
インタビュー:2024/5/30
取材後記
自分が患者として歯医者に行ったときに聞けてなかったことを聞けて、スッキリしました! 歯科ライターとして、これだけ歯科医師に会っている身でも「こんなこと聞いたら悪いかしら、失礼かしら」とためらう質問事項があります。 しかし、今回はぶつけてみました! そして、そんなことを考えなくてもいいくらい吉田院長はフレンドリーでオープンマインドで(時折ドヤっていましたが、笑)、失礼かもと思える質問も気兼ねなく聞くことが出来ました。 またそういう雰囲気を醸し出してくれていました。 歯医者さんはどこまでも信頼関係です、そして説明能力が高いかどうか、です。 先生は「相談も含めて治療なんです」ということを2015年開院時のインタビューでお話ししてことが、着実に実現されていると感じました。 先生、これからも患者さんと話す時間を大切にしていってください。
余談ですが、実はこのプチインタビューはネットで行いました。 忙しい午前と午後の診療の間に「ナナチキ」や「おにぎり」を食べながら(忙しいのにごめんなさい、汗) お話を聞かせてくれました。 そんな院長にも親近感を勝手に感じてしまいました。(笑) これからもいろいろ知恵を授けてください!よろしくお願いいたします。
詰め物が取れた!歯が欠けた!Q&A
もし飲み込んだらどうなるの?
万が一、飲みこんでしまっても2~3日後には便と一緒に出てきます。
ノドに異物感がある場合は、レントゲンで確認が必要です。
どれくらいまで放っておいて大丈夫?
なるべく早く受診されることをお勧めします。
急患扱いで対応することも可能ですので、まずはお問い合わせください。
どうやって治療するの?
レジンなどのプラスチック材質を使用し処置をします。
審美的な要望がある場合には、白いクラウン(冠)をかぶせる処置をします。
また、歯を失うことになった場合は、入れ歯・ブリッジ・インプラントのいずれかを入れることになります。
▼歯の状態と処置をまとめました。
歯の状態 | 考えられる治療法 |
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歯の一部が欠けたとき | インレー(詰め物) レジン(部分的にかぶせる) |
歯全体にかぶせる | クラウン(かぶせ物) |
歯が1本~数本なくなったとき | ブリッジ、部分入れ歯、インプラント |
数本歯が残っているか、 全くない場合 |
部分入れ歯、総入れ歯、インプラント |